エンディングのあとで
3
カインのスピードで、花火の見える場所まで連れて行かれる。
正直速すぎて、足がもつれそう。
やがてその場所へ着くと、タイミングよく花火が上がりだした。
大きな音と共に、色とりどりの形を作って華やかに輝いては消えていく。
疲れて足はがくがくだし、息も上がっているけれど、そんな事を忘れるくらい花火は綺麗で壮大だった。
「凄いね・・・!とても綺麗・・・!」
メルダは見上げながら声を上げる。
さっきまでの不機嫌が嘘のように、とびっきりの笑顔浮かべていた。
カインはメルダの傍に寄る。
近くでカインの香りが感じられて、メルダはドキリとしてしまう。
「メルダごめん。俺、ジンクスの事知らなくて。知ってたらお前の誘いは絶対断らなかった」
その言葉にメルダはカインの顔を見る。
カインは真っ直ぐにメルダを見つめていた。