小さな恋の物語 *短編集*
 いったん松井を離して向かい合わせになる。



 そしてしっかりと松井の目を見ながら。




「俺と付き合ってくれる?」



 本当はちゃんと考えてたんだ。



 どうやって告白しようかとか、なんて言葉を言おうとか。



 でも、今となってはそんなことはどうでもいい。



 ちゃんと想いが伝わればいいんだ……。




 心配になっていると、小さくて温かい手が俺の手に重なった。




「……私なんかでいいんなら……。よろしくお願いします」
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