小さな恋の物語 *短編集*
「…………先生、私…………」




 静かに俺の方を向いた佐藤。



 そんな行動に俺の胸は締め付けられるように痛くなる。




 そして、意を決したように佐藤は口を開いた……。






「……私も。私も先生のことが好きです……──」





 …………え? 嘘、だろ……?



 さっきの言葉にびっくりして佐藤を見ると、見たことがないくらい顔を赤くしながら俯いていた。



 そんな姿を見た俺は、すごく愛おしくなり無意識のうちに佐藤を抱きしめていた。
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