小さな恋の物語 *短編集*

*凛side



──高校3年生の春




 図書室の窓の外から見えるキレイで儚い桜の木。



 そんな春の風物詩である景色を私、朝奈凛[アサナリン]は心穏やかな気持ちで見ていた。



 確か“彼”と初めて会ったのも、桜がキレイに咲いてる日だったなぁ……。




 懐かしく思った私は静かに目を閉じてあの日のことを思い出した……─
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