小さな恋の物語 *短編集*
 今日は小花柄のふんわりワンピースにニーハイ+パンプスという女の子らしい格好をしている。



 あと、いつもはしていないメイクと、ストレートの髪を巻いているからいつも以上に可愛い。



 おまけにあの嬉しそうな笑顔。



 そんなものを見たら男共の注目の的になるに決まってる。



 でも、それに気づかない凛は本当に鈍感で天然娘だ。



 いつも俺がどれだけ男共にイラついてるか分かってないだろうな。




「あっ、洸くん! あそこ空いてる!!」



 少し歩いて探していると凛は嬉しそうな声を出して俺を見上げてきた。



 見ると、ちょうど誰もいない1本の木の下にベンチが置いてある、まさに穴場。
< 29 / 175 >

この作品をシェア

pagetop