小さな恋の物語 *短編集*
 ──ドンドン……シュパッ……



 …………もしかしてこの音……。



 聞こえてきた音の正体を確かめたくて、私は無意識に体育館へと足を進めていた。





 ドアに着いてから私は見つからないようにこっそりと中を覗くと……。



「……わぁぁー……。すごい…………」



 中では、こんな風に言葉を漏らしてしまうほどキレイに、なおかつ正格にシュートを決める誰かがいた。



 バスケの知識がない素人の私が見ても上手なシュートを放つ彼。



 そんな彼に私は一瞬にして目を奪われてたんだ。
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