ラヴィアン王国物語
奴隷商人は掴まると厄介だからだろうが、全く以て腹立たしい。
(あの、裏切り者の金の亡者! スメラギの、あの守銭奴ぶり、本当に困る!)
スメラギの海賊船を睨んだアイラの前で、あくび王子ことラティーク王子は、おおあく
びをした。
「取りあえず、こう暑いと眠いしだるい。涼しい宮殿で寝るとする。シリ叩きか、いいな。
一度叩いてみたかった。アリザム、喉が渇いた。水を」
「ぶっかけてさしあげましょうか王子。その欲情した獣のお体も、冷えて人に戻るでしょ
う、帰ったら、執務です。おまえも、おいそれと誘惑せぬようにな!」
誰が誘惑? 潜り込む計画は上手く行ったが、早速、アイラに不安が垂れ込めた。
(あの、裏切り者の金の亡者! スメラギの、あの守銭奴ぶり、本当に困る!)
スメラギの海賊船を睨んだアイラの前で、あくび王子ことラティーク王子は、おおあく
びをした。
「取りあえず、こう暑いと眠いしだるい。涼しい宮殿で寝るとする。シリ叩きか、いいな。
一度叩いてみたかった。アリザム、喉が渇いた。水を」
「ぶっかけてさしあげましょうか王子。その欲情した獣のお体も、冷えて人に戻るでしょ
う、帰ったら、執務です。おまえも、おいそれと誘惑せぬようにな!」
誰が誘惑? 潜り込む計画は上手く行ったが、早速、アイラに不安が垂れ込めた。