昨日の森
旅立ち前夜
今日からちょうど八年前、1999夏。中学三年。友達、好きな人、サッカー、今考えてもそれなりに楽しい青春を過ごしたつもりだ。その場その時に一番楽しい事を適当にやっていた。あの時の会話で覚えている事なんてほとんどない。でも一つだけ覚えている会話がある。というか、僕が誰かと話した会話ではない。誰と誰が話していたのかも覚えていない。でもなぜかしっかり覚えている。
「ねぇねぇ、『森の中の森』って知ってるぅ?」
「『森の中の森』?何それぇ?知らなぁい(笑)なんか怖くない?」
「でしょー?田舎帰った時におじいちゃんに聞いたんだけどさぁ、日本人の一万人に一人くらいはそこに行ってるんだってぇ、でもそこに行った事は誰にも言えないから誰が行った事あるのかわからないんだってぇ!」
「えー?なんかもっと怖いじゃん(笑)何なのそれ?」
「ねぇねぇ、『森の中の森』って知ってるぅ?」
「『森の中の森』?何それぇ?知らなぁい(笑)なんか怖くない?」
「でしょー?田舎帰った時におじいちゃんに聞いたんだけどさぁ、日本人の一万人に一人くらいはそこに行ってるんだってぇ、でもそこに行った事は誰にも言えないから誰が行った事あるのかわからないんだってぇ!」
「えー?なんかもっと怖いじゃん(笑)何なのそれ?」