ハルアトスの姫君ー龍の王と六人の獣ー
「まずはアスピリオの一民として、謝罪させてください。このようなことをしてしまい、申し訳ありません。そしてランの暴走も止められずに…。」
「そなたたちが悪いというわけでもないだろう。それに、普通の人間の気配ならば見極められるだろうと油断していた我々もぬるい。」
「…あなた方は、一体どこから…。」
「まとめて説明しよう。我々はハルアトス、あの姫君と同じところから来たのだよ。あの子を返してもらいに、な。」
「お前はあの時の…。」
ウルアはキースの顔を見つめている。
「あ、はい。あの時の、ただ飛び出した男ですね。無鉄砲に。」
「あの火傷はどうした?」
「完治しました。」
「完治…だと!?」
「俺も魔法使いのはしくれみたいなものなので…。」
「何がはしくれか。今回の件の最大の功労者はお前だぞ、キース。…名乗っていなかったな。私はシュリ、こやつはキース、そしてそのベッドに座っているのがシャリアスだ。」
「どうぞよろしく。」
シャリアスが頭を下げるのに合わせて、ウルアとガイも頭を下げた。
「やはりここはアスピリオで間違いないのだな。そして、そなたたちは人間と何の混血だ?」
「…なぜ、そこまで知っている?」
「とても古い書物にアスピリオという場所の存在と、そこに住む人たちのことがわずかに載っていた。その情報が間違いでないのかは、個人的に知りたいところである。」
「…ハルアトスでは俺たちのことが認知されているのか?」
「残念ながら答えはノーだ。これは魔法使い、いわゆる普通の人間よりも圧倒的に人数が少ない種族の中でも一部の者しか知らない。」
「…そう、か。」
ウルアの声が、小さく落ちていった。
「そなたたちが悪いというわけでもないだろう。それに、普通の人間の気配ならば見極められるだろうと油断していた我々もぬるい。」
「…あなた方は、一体どこから…。」
「まとめて説明しよう。我々はハルアトス、あの姫君と同じところから来たのだよ。あの子を返してもらいに、な。」
「お前はあの時の…。」
ウルアはキースの顔を見つめている。
「あ、はい。あの時の、ただ飛び出した男ですね。無鉄砲に。」
「あの火傷はどうした?」
「完治しました。」
「完治…だと!?」
「俺も魔法使いのはしくれみたいなものなので…。」
「何がはしくれか。今回の件の最大の功労者はお前だぞ、キース。…名乗っていなかったな。私はシュリ、こやつはキース、そしてそのベッドに座っているのがシャリアスだ。」
「どうぞよろしく。」
シャリアスが頭を下げるのに合わせて、ウルアとガイも頭を下げた。
「やはりここはアスピリオで間違いないのだな。そして、そなたたちは人間と何の混血だ?」
「…なぜ、そこまで知っている?」
「とても古い書物にアスピリオという場所の存在と、そこに住む人たちのことがわずかに載っていた。その情報が間違いでないのかは、個人的に知りたいところである。」
「…ハルアトスでは俺たちのことが認知されているのか?」
「残念ながら答えはノーだ。これは魔法使い、いわゆる普通の人間よりも圧倒的に人数が少ない種族の中でも一部の者しか知らない。」
「…そう、か。」
ウルアの声が、小さく落ちていった。