ハルアトスの姫君ー龍の王と六人の獣ー
「キース。」
「はい。」
「お前は、あのジアの隣に立つ。」
「…ことができるように頑張るだけです。」
「ついていくのは、簡単じゃないぞ。」
「…わかっていますよ、簡単じゃないなんて。」
「それでも、私は…お前たちが創る国を見たいと思う。」
「ジアちゃんの無茶を止められるのはきっとキースだけだよ。まぁそれはどっちもどっちかもだけど。」
「そう…ですね。」
もうすでに王としての在り方は充分だと思えるくらいには凛とした立ち姿に、国王の言葉を思い出し、キースは目を閉じた。
『君は君の未来を選択していい。何を選んでも、君の自由だ。』
だとするならば、その自由の中であえて隣を選びたい。どれだけ険しい道だとしても、自分のもてる全てを使って、一生をかけてでも。
「でも、ジアのいない未来ならいらないんですよ、やっぱり。」
キースはシュリに笑顔を向ける。
「…そういう風に笑えるのならば、心配いらないな。」
「はい。ありがとうございます。」
「ありがとうございました。さようならは…言いません。また、会えると思うから。だから、また会いましょうね。本当にありがとうございました。」
ジアは深く頭を下げた。大きな拍手が広場を包んだ。
「みんなジアの方が好きなんとちゃうかー?」
「そうでしょうね。ジア様は人を惹きつけます、強烈に。」
「シラはめちゃめちゃ懐いとったなー。楽しかったか?」
「はい。ジア様の想いを知ることができてよかったです。」
「ふーん、ならえーんや。」
「はい。」
「お前は、あのジアの隣に立つ。」
「…ことができるように頑張るだけです。」
「ついていくのは、簡単じゃないぞ。」
「…わかっていますよ、簡単じゃないなんて。」
「それでも、私は…お前たちが創る国を見たいと思う。」
「ジアちゃんの無茶を止められるのはきっとキースだけだよ。まぁそれはどっちもどっちかもだけど。」
「そう…ですね。」
もうすでに王としての在り方は充分だと思えるくらいには凛とした立ち姿に、国王の言葉を思い出し、キースは目を閉じた。
『君は君の未来を選択していい。何を選んでも、君の自由だ。』
だとするならば、その自由の中であえて隣を選びたい。どれだけ険しい道だとしても、自分のもてる全てを使って、一生をかけてでも。
「でも、ジアのいない未来ならいらないんですよ、やっぱり。」
キースはシュリに笑顔を向ける。
「…そういう風に笑えるのならば、心配いらないな。」
「はい。ありがとうございます。」
「ありがとうございました。さようならは…言いません。また、会えると思うから。だから、また会いましょうね。本当にありがとうございました。」
ジアは深く頭を下げた。大きな拍手が広場を包んだ。
「みんなジアの方が好きなんとちゃうかー?」
「そうでしょうね。ジア様は人を惹きつけます、強烈に。」
「シラはめちゃめちゃ懐いとったなー。楽しかったか?」
「はい。ジア様の想いを知ることができてよかったです。」
「ふーん、ならえーんや。」