忘れもの。
「外あっつ!きも!」
「もう日が暮れてんのになー。何か蒸し暑い」
ファミレスを出て、花火をする場所にクラス全員で向かう。
薄暗くなって、田舎道は虫の音が沢山聞こえてくる。
「こんな暑いのに明日から学校!?あたし本当に無理!」
隣でアイミがぶーぶー文句を言ってる。
『本当だよね。汗だくになってみんなに臭いって思われちゃうよ』
「いやさすがにそこまではなんないでしょ!女の子なんだから!」
ごく普通に返した言葉を、アイミは面白おかしく笑ってる。
「おーい早くしろよ女子どもー」
「何よあんたらがゆっくり歩いてよね!」
前の方を歩いている男子に言われ、言い返すアイミ。