無の王
とりあえず二人は料理を注文する。


零は帰っても食べるものが無いためハンバーグ定食とチョコレートパフェと甘〜いカフェオレを頼んだ。


それに対し、飛鳥はブラックコーヒーとイチゴパフェを頼んだ。



しかし、注文を終えた後からお互いに会話がない。


零は急に飛鳥は意識してしまって何を話せば良いのか分からなくなっていた。


なぜだ…?なぜ飛鳥を意識してしまう?


硬派な俺が女を前に緊張とか有り得なくね?


考えるな…意識するな…。

例え相手が女の子でも意識する必要はない。



「ところで本当に奢って貰って良いのかな?」


「…ッ!!??」

零はビクッとした。落ち着きを取り戻そうとしていたところに飛鳥の声が聞こえてビックリした。


「お…おう!全部奢りだ。男が女に奢るのは当たり前だぞ。割り勘なんてダサいし!てか片腹痛しっ!」


と言うのも零は過去にあった苦い思い出があり、それを機に一緒に食事をする女の子には全額奢りの姿勢を取っている。



その後二人は注文した料理を食べて店から出た。



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