無の王
次の日の放課後、授業が終わると零はすぐに茶道部に行った。


だが、そこには誰もいなかった。


零は「えっ?なんで?」って感じの顔をし、しばらく考えた。


…そう言えば二人とも国公立進学コースだった。

今は3時半。あと1時間半も待たなきゃいけないのか…。


零は早く昨日の事を言わないと手遅れになる可能性がある為、内心かなり焦っている。

畳の上で少し横になって寝ようとしても寝付かない。


今ある情報はひょっとしたら大金になる物かも知れない。

だが、時間が過ぎたら金にすらならない可能性がある。



ソワソワしながら零は桜花が来るまでスマホをイジって時間を潰す。
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