無の王
その後、五時まで二人の趣味の話は続いた。


零と綾瀬は相性が良いのか、会ってすぐに仲良くなった。


最初、零の事を怖いと思っていた綾瀬はいつの間にか零と楽しく話すようになっていた。


そして、例の二人が授業が終わり部室に来る。


「あら…?その子が入部希望者かしら?」


「あ、はい。1年の白鳥綾瀬です。宜しくお願いします」

綾瀬は少し緊張した顔で桜花にお辞儀をする。


実は綾瀬は桜花を噂で知っているみたいである。

実際に会うと美人で緊張したのだろう。


「私は日向飛鳥って言います。綾瀬ちゃん宜しくね。」

飛鳥に話しかけられ、綾瀬もペコリとお辞儀をする。


(うわぁ…凄い美人でスタイル良い人だなぁ。優しそうだし。)


それは綾瀬の飛鳥に対する第一印象であった。





しばらく部室内では綾瀬の自己紹介やらで話をしていた。


女子3人が賑やかに話しているのを見るのはなかなか良い…。



こうして見てみると3人とも美人だ。

綾瀬は美人というより可愛いという感じだが、とにかく可愛い女の子いっぱいで硬派な零もご満悦。


3人で真面目に茶道をやれば部活らしくなるだろう。





俺はそれを監督するのも良いかもな…。


外を見て勝手な事を考える零であった。
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