無の王
歓迎会なのに歓迎されていない
昼休みに部室で飯を食べようと思い部室に行くと飛鳥がいた。
「今日は飛鳥か…。」
そう言い零は部室に入り椅子に座る。
「『今日は』って零くんって普段から昼休みに部室来てたっけ?」
「最近はな。部室でのんびりと飯食いたいからな。」
そう言い零は購買で買ってきたカツ丼弁当を食べる。
購買では色んな弁当が売っており美味しいのだが栄養バランスが偏る。
飛鳥は零の昼食を見て考えた。
(零くんに毎日お弁当を作ってきたら今よりもっと仲良くなれるかも…!)
実に浅はかな考えであった。
昼飯ごときで女の価値を変える零ではない。そんなのは飛鳥も分かっていたが、好きな人に『美味しい』と言われたい思いがあった。
「零くんさ、毎日購買で買うんだよね…?栄養バランス悪いし私が今度お弁当作ってこようか?」
勇気を出して好きな人にお弁当を作る話をしてみた飛鳥。
だが、零は特に顔色を変えることは無かった。
「断る。人に借りを作るわけにはいかない。」
そう言うと思っていた。ここで素直に人の好意を受け取る人ではないと知っていた。
でもそういうところが飛鳥が零の好きになったところでもある。
クラスのヤンチャな男子は殆どは女の子に夢中で、女を相手にしているときは良い人を装う。
裏では人の悪口ばかりなのに。
でも零は違う。零は常に本音で人と接する。
だから時にはキツい事を言うし、それが原因で孤立しているんだと思う。
でもそれって要は裏表が無い人って事だ。
そういう普通の人とは違うところが飛鳥が零に惚れた部分の一つだ。
「あ、でもこないだ喫茶店で奢ってくれたじゃん。それのお返しって事でダメかな?」
零が銀行員の会話を録音した時の事だ。
あの時は零も飛鳥のお陰で普通のカップルとして入店できて、怪しく見られずに録音出来たと思っている。
そう考えると飛鳥が零に弁当を食べて貰いたいと言っているんだから食べても良いかな…そう感じた。
「仕方ないな…。じゃあ飛鳥の一番自信のある弁当で頼むよ。」
やった!零くんお弁当食べてもらえる!
飛鳥は心の中でガッツポーズをする。
「じゃあ参考までに聞きたいんだけど苦手な食べ物ってある?」
「苦手な物は…キノコとか生物…刺身とか苦手だな。他には茄子とかカボチャ、ブロッコリーとかかな?好き嫌いは多いからまだまだあるぜ。」
嫌いな食べ物多い人は『嫌いな食べ物って何?』って聞かれるとすぐに全てを答えられない。
多過ぎて自分も覚えてませんってパターンだ。
「うん!分かった!じゃあまた明日ね!」
「今日は飛鳥か…。」
そう言い零は部室に入り椅子に座る。
「『今日は』って零くんって普段から昼休みに部室来てたっけ?」
「最近はな。部室でのんびりと飯食いたいからな。」
そう言い零は購買で買ってきたカツ丼弁当を食べる。
購買では色んな弁当が売っており美味しいのだが栄養バランスが偏る。
飛鳥は零の昼食を見て考えた。
(零くんに毎日お弁当を作ってきたら今よりもっと仲良くなれるかも…!)
実に浅はかな考えであった。
昼飯ごときで女の価値を変える零ではない。そんなのは飛鳥も分かっていたが、好きな人に『美味しい』と言われたい思いがあった。
「零くんさ、毎日購買で買うんだよね…?栄養バランス悪いし私が今度お弁当作ってこようか?」
勇気を出して好きな人にお弁当を作る話をしてみた飛鳥。
だが、零は特に顔色を変えることは無かった。
「断る。人に借りを作るわけにはいかない。」
そう言うと思っていた。ここで素直に人の好意を受け取る人ではないと知っていた。
でもそういうところが飛鳥が零の好きになったところでもある。
クラスのヤンチャな男子は殆どは女の子に夢中で、女を相手にしているときは良い人を装う。
裏では人の悪口ばかりなのに。
でも零は違う。零は常に本音で人と接する。
だから時にはキツい事を言うし、それが原因で孤立しているんだと思う。
でもそれって要は裏表が無い人って事だ。
そういう普通の人とは違うところが飛鳥が零に惚れた部分の一つだ。
「あ、でもこないだ喫茶店で奢ってくれたじゃん。それのお返しって事でダメかな?」
零が銀行員の会話を録音した時の事だ。
あの時は零も飛鳥のお陰で普通のカップルとして入店できて、怪しく見られずに録音出来たと思っている。
そう考えると飛鳥が零に弁当を食べて貰いたいと言っているんだから食べても良いかな…そう感じた。
「仕方ないな…。じゃあ飛鳥の一番自信のある弁当で頼むよ。」
やった!零くんお弁当食べてもらえる!
飛鳥は心の中でガッツポーズをする。
「じゃあ参考までに聞きたいんだけど苦手な食べ物ってある?」
「苦手な物は…キノコとか生物…刺身とか苦手だな。他には茄子とかカボチャ、ブロッコリーとかかな?好き嫌いは多いからまだまだあるぜ。」
嫌いな食べ物多い人は『嫌いな食べ物って何?』って聞かれるとすぐに全てを答えられない。
多過ぎて自分も覚えてませんってパターンだ。
「うん!分かった!じゃあまた明日ね!」