遠すぎる君
目覚めの悪い朝を迎える。
なんて誕生日なんだろう。
お母さんも私の誕生日なんて忘れてる。
自分達のことでいっぱいいっぱいなんだろうな。
でなきゃわざわざ前日にあんなこと言うはずがない。
お父さんは帰ってきていない。
浮気に離婚話。
私が知ったとわかればそりゃ帰れないよね。
そして遼。
誰よりも一番におめでとうって言ってほしかった。
メールもない。
今日は地区予選。特に今はサッカーしか見てないはず。
「もう、本当にダメなのかな…」
誰も私を見ていない。
メールの着信はたった一件。
美幸だった。
美幸だけ。
気持ちは嬉しいが返信する気にはなれない。
どうして。どうして、どうして!
なんで私だけこんなに…っ!
誕生日なのに!
涙が溢れてきて止まらない。
泣きたくなんてないけど
行き場のない悔しさが沸き上がってくる。
どうすることもできないの?
せめて、せめて、
遼さえいてくれたらいいのに!
「…遼…
お願い…声が聞きたいよ…
せめて…メールしてよ…
おねが…い……」
もうしゃくりあげて最後は声にもならなかった。
だけど
誕生日が終わるまで
一度も携帯は鳴らなかった。
なんて誕生日なんだろう。
お母さんも私の誕生日なんて忘れてる。
自分達のことでいっぱいいっぱいなんだろうな。
でなきゃわざわざ前日にあんなこと言うはずがない。
お父さんは帰ってきていない。
浮気に離婚話。
私が知ったとわかればそりゃ帰れないよね。
そして遼。
誰よりも一番におめでとうって言ってほしかった。
メールもない。
今日は地区予選。特に今はサッカーしか見てないはず。
「もう、本当にダメなのかな…」
誰も私を見ていない。
メールの着信はたった一件。
美幸だった。
美幸だけ。
気持ちは嬉しいが返信する気にはなれない。
どうして。どうして、どうして!
なんで私だけこんなに…っ!
誕生日なのに!
涙が溢れてきて止まらない。
泣きたくなんてないけど
行き場のない悔しさが沸き上がってくる。
どうすることもできないの?
せめて、せめて、
遼さえいてくれたらいいのに!
「…遼…
お願い…声が聞きたいよ…
せめて…メールしてよ…
おねが…い……」
もうしゃくりあげて最後は声にもならなかった。
だけど
誕生日が終わるまで
一度も携帯は鳴らなかった。