遠すぎる君
初めての彼
中学3年になって1ヶ月。
体育委員である私と高坂遼(こうさかりょう)は
5月末に行われる運動会の準備を終えて
初めて共に下校したとき、
「お前が好きなんだけど」
不意に目も合わせずそう言われた。
え?と思って彼を見ると
遼は首まで真っ赤にしてただ歩く先を見ていた。
彼は同じクラスになった2年の頃から男友達で
意識はしてなかった。
ただ、よく喋ってくれるなぁとは思ってはいたが。
彼は全国レベルのサッカーをしに
中学から青蘭に入った。
彼の持ち前の努力と才能で
2年の秋からレギュラーの座を射止め
今ではエース。
見目もよくて
中学2年で180近い長身に
日焼けしても痛んでいないサラサラの髪の毛。
男らしい顔つきだけど笑うとすごくかわいい…
と誰かが言ってたっけ。
モテない訳がない。
それなのに恥ずかしがり屋で女っ気は無く
無心にサッカーを愛し
努力を怠らない真っ直ぐな遼を好きになる子は
みんな本命。
ときどき呼び出されては
疲れた様子でクラスに帰ってきて
ため息をついていた。
「また断ったのかな?」
「高坂くんは彼女なんて要らないんだろうな」
「サッカー命なんだろうね~」
と皆で陰で噂していた。
そんな遼から突然の告白。
初めて魅力的な男の子だと意識したと同時に
恋心が芽生えた。
「彼女になってほしい」
と言われ、頷く以外選択肢はなかった。
遼は天使みたいに笑ったので、
私も恥ずかしくも嬉しくなった。
体育委員である私と高坂遼(こうさかりょう)は
5月末に行われる運動会の準備を終えて
初めて共に下校したとき、
「お前が好きなんだけど」
不意に目も合わせずそう言われた。
え?と思って彼を見ると
遼は首まで真っ赤にしてただ歩く先を見ていた。
彼は同じクラスになった2年の頃から男友達で
意識はしてなかった。
ただ、よく喋ってくれるなぁとは思ってはいたが。
彼は全国レベルのサッカーをしに
中学から青蘭に入った。
彼の持ち前の努力と才能で
2年の秋からレギュラーの座を射止め
今ではエース。
見目もよくて
中学2年で180近い長身に
日焼けしても痛んでいないサラサラの髪の毛。
男らしい顔つきだけど笑うとすごくかわいい…
と誰かが言ってたっけ。
モテない訳がない。
それなのに恥ずかしがり屋で女っ気は無く
無心にサッカーを愛し
努力を怠らない真っ直ぐな遼を好きになる子は
みんな本命。
ときどき呼び出されては
疲れた様子でクラスに帰ってきて
ため息をついていた。
「また断ったのかな?」
「高坂くんは彼女なんて要らないんだろうな」
「サッカー命なんだろうね~」
と皆で陰で噂していた。
そんな遼から突然の告白。
初めて魅力的な男の子だと意識したと同時に
恋心が芽生えた。
「彼女になってほしい」
と言われ、頷く以外選択肢はなかった。
遼は天使みたいに笑ったので、
私も恥ずかしくも嬉しくなった。