遠すぎる君
「その、親御さんのこと…いつ知った?」
聞きたいことは山ほどあった。
思い付くことから聞いてみる。
「…離婚のこと?…7月の頭ぐらいかな…」
七月の頭…
俺がしおりに距離を置いた後。
俺はサッカーに躍起になっていて
彼女に連絡すらしなくなっていた…
全国へ
全国へ
朝も昼も夜も部活。
そんな必死な俺に
しおりは相談すらできなかったんだ。
握り拳に力が入る。
なんて俺は最低なんだろう。
松井の言う通りだ。
しかも
大会に来てくれなかったとか
連絡のひとつもくれなかったとか
違う男に笑いかけてたとか…
そんなつまらないことで腹を立てて
しおりを放ったらかしにした。
松井の話だと、松井にも言えてなかったようだ。
7月が誕生日というのは覚えていた。
付き合いはじめてからすぐに
プレゼントを用意したから…
でもサッカーに明け暮れて
思い出したのは地区優勝した日。
実は当日は忘れてた。
せめて思い出したそのときに連絡して
プレゼントを渡せばよかった。
しおりは
ひとりぼっちだったんだ。
一人で戦ってたんだ。
男の俺でさえ
サッカー部の皆と一緒だったのに…!
何ヵ月も一人で抱えていたしおりを思うと
もう自分への途方もない怒りと情けなさで
顔をあげれなくなった。
聞きたいことは山ほどあった。
思い付くことから聞いてみる。
「…離婚のこと?…7月の頭ぐらいかな…」
七月の頭…
俺がしおりに距離を置いた後。
俺はサッカーに躍起になっていて
彼女に連絡すらしなくなっていた…
全国へ
全国へ
朝も昼も夜も部活。
そんな必死な俺に
しおりは相談すらできなかったんだ。
握り拳に力が入る。
なんて俺は最低なんだろう。
松井の言う通りだ。
しかも
大会に来てくれなかったとか
連絡のひとつもくれなかったとか
違う男に笑いかけてたとか…
そんなつまらないことで腹を立てて
しおりを放ったらかしにした。
松井の話だと、松井にも言えてなかったようだ。
7月が誕生日というのは覚えていた。
付き合いはじめてからすぐに
プレゼントを用意したから…
でもサッカーに明け暮れて
思い出したのは地区優勝した日。
実は当日は忘れてた。
せめて思い出したそのときに連絡して
プレゼントを渡せばよかった。
しおりは
ひとりぼっちだったんだ。
一人で戦ってたんだ。
男の俺でさえ
サッカー部の皆と一緒だったのに…!
何ヵ月も一人で抱えていたしおりを思うと
もう自分への途方もない怒りと情けなさで
顔をあげれなくなった。