遠すぎる君
「しおり~♪久し振り!」
今日は夏以来会ってなかった美幸と会えることになった。
高校に入ってから何故かテニス部に入ったという美幸と、バイトに勤しむ私はなかなか会えない。
でも時おりメールや電話をくれていた。
「元気にしてた?今日はよろしく~」
永沢くんへのクリスマスプレゼントを買うのに付き合わされた感じだが。
「永沢くんは元気なの?」
まずは腹ごしらえ…と入ったカフェでクラブサンドを待ってる間に聞きたいことを聞いた。
永沢くんの名前が出ると、美幸は照れ始めた。
こんなデレた美幸はレアだ。
「うん…元気だよ~」
一年も経ってないのに美幸はすごく女らしくなった。
今着てる服だって、機能性より見た目を重視した男の子受けしそうなワンピース。
ジーンズが主流だったのに、変われば変わるもんだ。
「しおりはどうなの?岸田先輩だっけ?」
告白されたことは言ってないけど岸田先輩のことは以前から話してあった。
発展しそうな恋バナがないと、誰か紹介されそうな雰囲気に毎回なったから。
自分に彼氏がいてラブラブなのに私が一人だといたたまれないのだろうか。
だから岸田先輩の事は聞かれるだろうとは思ってから驚かなかった。
「う~ん。前と同じ…かな。」
「好きになった?」
「好きは好きなんだけど……」
煮え切らない私に美幸はガッカリしている。
「……でもさあ。バイト先に来てくれたり、送ってくれたり、週末一緒に図書館ででも過ごすんならそれはもう付き合ってるって言わない?」
確かに……
遼と過ごした時より多くの時間を共有している。
「でも……気持ちを確かめあった訳でもないし。
付き合うって言葉もないしね。」
遼の時みたいに。
「……そう……」
しばらく無言になってランチを食べる。
「…ねぇ……しおりはさぁ……
まだアイツの事思ってないよね……?」
ドキッとした。まるで心の中を見透かされたようで。
「アイツ……?遼の事……?」
わざととぼけて見せた。
じっと私を見てる美幸からなんとなく目が反らせない。
「う~ん……会ってないから何とも…」
「……ふぅん…」
嫌な顔する美幸にもうそれ以上遼の話は出来なかった。
今日は夏以来会ってなかった美幸と会えることになった。
高校に入ってから何故かテニス部に入ったという美幸と、バイトに勤しむ私はなかなか会えない。
でも時おりメールや電話をくれていた。
「元気にしてた?今日はよろしく~」
永沢くんへのクリスマスプレゼントを買うのに付き合わされた感じだが。
「永沢くんは元気なの?」
まずは腹ごしらえ…と入ったカフェでクラブサンドを待ってる間に聞きたいことを聞いた。
永沢くんの名前が出ると、美幸は照れ始めた。
こんなデレた美幸はレアだ。
「うん…元気だよ~」
一年も経ってないのに美幸はすごく女らしくなった。
今着てる服だって、機能性より見た目を重視した男の子受けしそうなワンピース。
ジーンズが主流だったのに、変われば変わるもんだ。
「しおりはどうなの?岸田先輩だっけ?」
告白されたことは言ってないけど岸田先輩のことは以前から話してあった。
発展しそうな恋バナがないと、誰か紹介されそうな雰囲気に毎回なったから。
自分に彼氏がいてラブラブなのに私が一人だといたたまれないのだろうか。
だから岸田先輩の事は聞かれるだろうとは思ってから驚かなかった。
「う~ん。前と同じ…かな。」
「好きになった?」
「好きは好きなんだけど……」
煮え切らない私に美幸はガッカリしている。
「……でもさあ。バイト先に来てくれたり、送ってくれたり、週末一緒に図書館ででも過ごすんならそれはもう付き合ってるって言わない?」
確かに……
遼と過ごした時より多くの時間を共有している。
「でも……気持ちを確かめあった訳でもないし。
付き合うって言葉もないしね。」
遼の時みたいに。
「……そう……」
しばらく無言になってランチを食べる。
「…ねぇ……しおりはさぁ……
まだアイツの事思ってないよね……?」
ドキッとした。まるで心の中を見透かされたようで。
「アイツ……?遼の事……?」
わざととぼけて見せた。
じっと私を見てる美幸からなんとなく目が反らせない。
「う~ん……会ってないから何とも…」
「……ふぅん…」
嫌な顔する美幸にもうそれ以上遼の話は出来なかった。