遠すぎる君
あの練習試合から2週間
そして遼が私を見なくなって2週間
遼を含むサッカー部は
朝も夕方も土日も休みなく練習していた。
そして遼のいない生活にも慣れてきた。
教室で美幸とお弁当を食べ、
購買へジュースを買いに
渡り廊下に差し掛かったとき、
何気に窓から外を見ると
遼と何人かがサッカー場でフォーメーションの練習をしているのが見えた。
昼休みも練習してるのか…
道理で教室に居ない訳よね…
遼の姿を見るのはほんとに授業の間だけ。
ぼんやり見ながら歩いてると
「高坂くん、本腰入ったね。」
遼の姿を見ている女の子3人が
小さな声で話すのが聞こえた。
「彼女できてから
練習後のレギュラーミーティング、適当だったらしいよ。川崎が言ってた。」
「浮わついてんなってOBに言われたらしいもんね~」
「でももう大丈夫じゃない?別れたんなら。」
「さっちゃん、チャンスだよ。」
「…大会終わるまではムリだよ…」
「だよね~」
胸が苦しい。
こんなこと言われてるんだ。知らなかった。
私と遼が幸せな時間を過ごしていたから
負けた?
違う!違う違う!
遼はそんな人じゃない!
浮わついてなんかいないし
適当にサッカーしたりしない!
いつも全力投球なんだ!
…だから今は私と会ってくれないんだ。
待ってたとしても一緒に帰ったりしないんだ…
彼への間違った評価に腹が立った。
そして
私達が別れて喜ばれていることに
胸が痛くなって涙が込み上げてきた。
「別れてないっつーの。バカじゃん。」
眉間にシワを寄せて美幸はポソッと言ってくれたけど
涙は溢れてきて
その涙が3人組の言葉を肯定してるように思えた。
そして遼が私を見なくなって2週間
遼を含むサッカー部は
朝も夕方も土日も休みなく練習していた。
そして遼のいない生活にも慣れてきた。
教室で美幸とお弁当を食べ、
購買へジュースを買いに
渡り廊下に差し掛かったとき、
何気に窓から外を見ると
遼と何人かがサッカー場でフォーメーションの練習をしているのが見えた。
昼休みも練習してるのか…
道理で教室に居ない訳よね…
遼の姿を見るのはほんとに授業の間だけ。
ぼんやり見ながら歩いてると
「高坂くん、本腰入ったね。」
遼の姿を見ている女の子3人が
小さな声で話すのが聞こえた。
「彼女できてから
練習後のレギュラーミーティング、適当だったらしいよ。川崎が言ってた。」
「浮わついてんなってOBに言われたらしいもんね~」
「でももう大丈夫じゃない?別れたんなら。」
「さっちゃん、チャンスだよ。」
「…大会終わるまではムリだよ…」
「だよね~」
胸が苦しい。
こんなこと言われてるんだ。知らなかった。
私と遼が幸せな時間を過ごしていたから
負けた?
違う!違う違う!
遼はそんな人じゃない!
浮わついてなんかいないし
適当にサッカーしたりしない!
いつも全力投球なんだ!
…だから今は私と会ってくれないんだ。
待ってたとしても一緒に帰ったりしないんだ…
彼への間違った評価に腹が立った。
そして
私達が別れて喜ばれていることに
胸が痛くなって涙が込み上げてきた。
「別れてないっつーの。バカじゃん。」
眉間にシワを寄せて美幸はポソッと言ってくれたけど
涙は溢れてきて
その涙が3人組の言葉を肯定してるように思えた。