裏ギフト
結香のあの驚いた顔。


携帯電話で撮影しておけばよかった。


それに、初とつぐみの2人も相当なバカだと思う。


こんな車通りの多い通りで計画を実行するなんて、自分を地に落とすだけだ。


まぁ、の2人がどうなろうとあたしの知った事じゃないけれど。


そう思って歩いていると、前方から茶色い制服を着ている男女が歩いてくるのが見えた。


笠原高校の制服だ。


それが徐々に近づくにつれて、ひなたと空君だということがわかった。


「侑里!」


ひなたがあたしに気が付いて手をふる。


「ひなた、今帰り?」


「うん。おいしいクレープ屋さんが出来たから、ちょっと寄り道して帰ろうと思って。侑里も一緒に行く?」


「あたしも行っていいの? お邪魔じゃない?」


そう聞いて空君を見る。


空君はニッコリと微笑んで「全然邪魔じゃないよ」と、答える。
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