裏ギフト
☆☆☆

ひなたと空君と3人でイチゴクレープを食べたあたしは、ようやく帰路を歩いていた。


のんびりと歩きながら携帯電話をチェックする。


着信2件。


初とつぐみからだ。


そしてメールも2件。


開いてみると、これも初とつぐみからだった。


《侑里、どこにいるの~? 作戦大成功だったね!! 結香、びしょぬれで泣きながら帰って行った!! ザマーミロ!                        初》


《侑里、もしかして先帰っちゃったの? 見張り役ちゃんとしてくれてたんでしょうね? でもまぁ結果大成功で大満足!!                     つぐみ》


2人のメールに「ふんっ」と鼻を鳴らす。


確かに大成功だ。


結香をこらしめてやれたし、汚名はすべて2人が被った。


あたしは携帯電話をしまい、結香の甘ったるい笑顔を思いだす。


「でも……まだまだこれからだよ」


そう呟いたのだった。
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