裏ギフト
3度目の
それは心地のいい日曜日の朝だった。


目覚めてすぐ結香のゆがんだ表情を思い出し、ベッドの中で笑みをこぼす。


パジャマ姿のままリビングへ向かうと、お母さんがニュース番組を見ていた。


何気なくそのニュースを見ていると、他県の男子高校生がイジメを苦にして自殺したという内容が流れていて、また笑みが浮かんだ。


その生徒がどれだけひどいイジメにあっていたのかわからないが、自殺する前に逃げればよかったのにと思う。


イジメられっ子がいくら頑張っても無理なんだよ。


イジメはなくならない。


だってほら、人をイジメることでこんなにも心が軽くなって、毎日が楽しくなるんだから。


逃げる事は恥ずかしい事？


違うよ。


逃げなきゃニュースの子のように死ぬかもしれないんだから。


必死で我慢して死に近づくよりも、必死に逃げて生きていく方を選べばいいのに。


そう思った時だった、外のポストが開閉する音が聞こえてきてあたしは玄関の方へ視線をやった。


「見てくるね」


あたしはそう言い、リビングを出た。
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