裏ギフト
「結香の事？　今の段階じゃまだまだぬるいでしょ」


初が食べる手を止めて会話に混ざる。


「それもそうだけど、侑里が言いたいのは植木君と結香を引き離したいって事じゃないの？」


つぐみが鋭くそう聞いてくる。


「まぁね……」


「どうして？　植木君って結香があたしたちの悪口を言っているって知ってるんだよね？」


初にそう聞かれ、ドキッとする。


そうだった。


永遠が結香から色々な事を聞き出してくれていると、嘘をついたんだった。


「永遠は優しいから、結香の話を聞くたびに結香の事も気になりはじめてるみたいなんだよね」


あたしは咄嗟に嘘を重ねた。


結香の腹黒さを知っても結香に惹かれてしまう可愛そうな永遠。
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