裏ギフト
こんなに沢山いらないと言ったらしいけれど、母子家庭であるお母さんのために買ったのだと言って渡されたらしい。


クッキーばかり渡されても、とても食べ切れるものじゃない。


昨日初とつぐみにも出す予定だったけれど、初がおやつを買ってきたので出すタイミングもなくなった。


「あ、その代わりちょっと相談に乗ってもらってもいいかな?」


「相談? なんだよ、何か悩みでもあるのか?」


「うん……ちょっとね」


あたしは少しうつむき加減になって、永遠の様子を見る。


永遠は本気で心配してくれているみたいで、表情を暗くした。


「俺にできることならなんでもするから、言ってみろよ」


「うん……実はね……」


そう言い、あたしは携帯電話を取り出した。


そして自分で作った悪口のサイトを表示させる。
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