裏ギフト
「そんな……こんな悪質な事をしてたなんて……」


永遠はショックを隠せない様子で左右に首をふる。


「初とつぐみはこのサイトを見たの。それで最近結香から離れるようになっちゃったの」


「そうか……確かに最近のあの子たちの態度は気になってたんだけど、こういうことがあったからなんだな」


永遠は納得したように何度も頷く。


「でね、最近の書きこみでは永遠の事も書いてあるの」


「俺の事!?」


永遠は驚いて目を丸くする。


「そう。これを見て」


画面をスクロールさせて表示する。


そこには【植木君は絶対あたしに気があるんだと思う。まぁ、植木君レベルなら付き合ってあげてもいいかな】そんな書きこみから始まり、永遠が自分に付きまとっている様子を事細かに書かれていた。


【植木君はカッコイイけど、時々ウザイ。あたしと釣り合うとでも思ってるのかな?】


【毎日毎日話かけてきて、ストーカーみたい】


「なんだよこれ!!」


どんどんエスカレートしていく書き込みに、永遠が苛立ちをあらわにする。


「永遠、落着いて」


あたしは永遠の手を握りしめる。
< 145 / 382 >

この作品をシェア

pagetop