裏ギフト
「ありがとう。でも、ちょっとあの3人が気になるから先に帰ってて?」


「あぁ~、武村さんと米澤さんに聞いたけど、結香ちゃんがネットで悪口書いてたんでしょ? ひどいよねぇ、あれだけ仲良かったのに」


そう言われ、あたしはクスッと笑う。


もうクラス中に結香の悪事がバラされているみたいだ。


だからみんな結香には近づかないに、ああして2対1で結香が追い詰められていても、誰も何も言わないんだ。


周りから固めて行っている2人に、あたしは久しぶりに関心の目を向けた。


「そうだけど、喧嘩していても仲直りはできないから。2人が結香を傷つけそうだったらあたしが止めなきゃね」


そう返事をすると、集まっていた数人のクラスメイトたちはあたしに向かって感心したように声をあげた。


「侑里ちゃんは本当に優しいよね」


「無理はしないでね? 結香ちゃんは何してくるかわからないから」


「あたしたちも力になる! 悩みがあったら何でも言ってね」
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