裏ギフト
「開けてみろって言ってんだよ！」


初が怒鳴ると、結香は肩をビクッと震わせた。


あ～あ、かわいそうに。


あんなに怯えちゃって。


あたしは内心笑いながらその様子を見守った。


初に怒鳴られた結香が恐る恐る袋を開けた。


その瞬間、大きな茶色のカエルが袋から飛び出してきて結香の顔にくっついたのだ。


その光景に初とつぐみは大笑いする。


あたしも笑いだしたいのをなんとか我慢して、慌てて結香に駆け寄った。


「ちょっと、何してるの！？　結香、大丈夫？」


顔にカエルをつけまま徐々に青ざめて行く結香。


その光景はまるでスローモーションのアニメみたいだった。


結香の悲鳴が教室中に響き渡り、カエルが飛んで逃げる。


その間に袋の中から無数の虫たちが這い出てきて、結香の机の上をゾロゾロと這いまわった。
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