裏ギフト
目撃
結香の恥ずかしい過去と大嫌いなものがわかった翌日、あたしは初とつぐみにその事を知らせた。


初は目を輝かせて「イジメられてたとか、似合いすぎ!」と、笑う。


「中学から調子に乗り始めたって事だね。今叩いとけば3年に上がってもあたしたちのいいなりになるかもね」


と、つぐみ。


「それいいね! あたしたちの高校生活楽勝じゃん!」


初がそう言い、大きな体を揺らして飛び跳ねた。


2人は結香を自分の支配下に置き、こき使ってやろうと考えているみたいだ。


それならそれでいい。


結香はますます2人に抵抗できなくなり、手を差し伸べるあたしには頭があがらなくなるだろう。


自分の思い描いていたクラス内のカースト制度が徐々に浮かび上がってくる。


最終的にあたしが結香の手を手放せば、結香は完全に終わる。
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