裏ギフト
☆☆☆

それからあたしは暖にネットに書かれている悪口を見せた。


最初は驚いていた暖だけれど、それを読んで行くうちに結香への怒りを口走るようになっていた。


大好きなあたしの悪口を書かれている事が、本当に許せないようだ。


「最近では永遠の悪口がひどいでしょう? 永遠はあたしの大切な友達だから、永遠の目を覚まさせてあげたいの」


「うん、わかるよ。大切な友達ならね」


あたしが『友達』という単語を強調したので、暖は安心したように微笑んだ。


「だからね、暖と結香が抱き合っている写真を撮りたいの」


「へ……!?」


暖は驚いたように目を丸くしてあたしを見る。


「結香が他の人と付き合ってるって知れば、永遠は諦めがつくでしょう?」


「そ、そうかもしれないけれど……それって、人を騙すってことだよね?」
< 167 / 382 >

この作品をシェア

pagetop