裏ギフト
「いいねそれ、すっごくまつ毛伸びてる」


「でしょ」


あたしは頷き、まばたきをしてみせた。


「いいなぁ侑理は化粧が似合って」


そう言ってきたのは結香だった。


結香は童顔だから化粧をしたら浮いてしまうのだ。


それは結香にとっては本当に悩みの1つだったのかもしれない。


だけど、あたしにはそう捉えられなかった。


『あたしに化粧が似合わないのは、元々可愛いからよ』


遠まわしにそう言われているような気がした。


「結香だって化粧をしてみたらいいのに」


「えぇ? だめだよあたしは。肌だって弱いし」


そう言い、ため息を吐く結香。


なにそれ。


何気に自分のか弱さアピールか?
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