裏ギフト
女子生徒とまともに会話をしたところを見た事もないし、気長に待つしかなさそうだ。


あたしは暖から視線を離し、初とつぐみを見た。


「ねぇ、噂で聞いたんだけど結香って男をとっかえひっかえしてるって本当だと思う？」


コソッと耳打ちするようにそう言うと、初が笑顔を浮かべた。


「なにそれ、本当のこと？」


「結香ならあり得るんじゃない？　少し前までクラスの男子たちにいい顔してたもんね」


初とつぐみはすぐに食いつく。



結香が男子から人気を得ていた事もあるし、サイトで永遠の悪口を書いていた事も後押しされ、かなり信憑性のあるように感じられるのだろう。


「噂だから真相はわからないけど、本当かどうか確かめてみたくない？」


「なになに？　どうやって確かめるの？」


初が体を乗り出して聞いてくる。


結香の弱みを握るのがよほどおもしろいみたいだ。
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