裏ギフト
「なんであたしなのよ!」


そう怒鳴りながらポストからギフトを取り出す。


ストーカーの相手が、ギフトの相手が、どうして自分になったのか。


あたしには全く見当もつかない。


だけど、きっと相手にはあたしを選ぶ理由があったんだろう。


あたしはリビングに新聞を投げ出し、箱だけ持って自分の部屋へと戻った。


知らず知らず箱を睨み付け、肩で呼吸を繰り返す。


今度は一体なにが入っているのか?


考えなくても、わかっていた。


シッポ。


耳。


胴体。


足。


だとしたら、最後のパーツは……。
< 209 / 382 >

この作品をシェア

pagetop