裏ギフト
階段
今朝のギフトのせいで、あたしは1日落ち着かなかった。


本物のウサギが送られてきていたという事も怖かったし、こんなやり方をしないとあたしに近づけない相手に怒りを感じていた。


「誰よ……誰よ……」


部屋の中をグルグル歩き回りながら、ブツブツと呟く。


あの後ろ姿。


あの文章。


きっと相手は男だ。


でも……。


あたしにこんな事をする男が全く思い浮かんでこない。


「もしかして、男にみせかけてるとか?」


あたしはそう呟き、机の引き出しを開けた。


教科書やノートを引っ張り出し、置く方でシワができていたクラス写真を取り出した。
< 213 / 382 >

この作品をシェア

pagetop