裏ギフト
「今は先生がいないから、さっさと食事を済ませたら?」


そう言われ、あたしは「え?」と、驚いて彼を見た。


「君、クラス内で居場所がないんだろ」


「そう……だけど……」


「まぁ自業自得だから同情の余地はないけどな」


枯葉そう言い、口角をあげて笑う。


なにこいつ。


言っていることが、かなり失礼だ。


だけど反論もできず、あたしは大人しく元の椅子に座ってお弁当を広げた。


「いつも図書室で勉強しているの?」


「あぁ」


「なんで教室でやらないの?」


「教室には参考書が置いてないじゃないか」


「あぁ、そっか」


納得して頷くと、彼は少し声を立てて笑った。


その頬にはエクボが見えて、なんだか思っていたよりも可愛らしい。
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