裏ギフト
ここには人の憎しみや憎悪が充満している。


そんな気がする。


実際にこのサイトを利用した人が書き込める掲示板があり、あたしはそこをクリックした。


さっきと同じように真っ黒な背景に赤文字のＢＢＳが出てくる。


《ｍａｍｕ：このサイトマジサイコー！　注文した蛇の死体がさっそく相手に届いたみたい！　あいつの泣いてる顔マジ笑えた！！》


《ｒａｓａ：あたしはこのサイトで100匹の腐った魚を注文したよ！　相手の家のポストは玄関についてるタイプだったから、朝起きたら家中が魚臭くなってたんだって！》


他にもサイト利用者がこのサイトを称賛する声が沢山書き込まれている。


読めば読むほど胸の奥が黒く塗りつぶされていくようだ。


「こんなサイトがあるんだ……」


「あぁ。君に届いているのはこのサイトからのギフトかもしれないな」


裏ギフト。


こんなものを利用してまであたしへ嫌がらせをした人物がいる？


翔真が言う通り、あたしは人に恨まれるような性格をしている。


それは仕方ないと思う。


でも……。


「このギフトを家まで持ってくる人間って、やっぱりこのサイトの業者なのかな？」
< 264 / 382 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop