裏ギフト
あたしは無理やり笑顔を浮かべる。


そんなあたしの横を永遠が通り過ぎた。


結香を心配し、話しかけているのが後方から聞こえてくる。


それと同時に、ポツポツと雨が降り始めた。


……終わった。


あたしは振り返らず歩き出す。


ジャリッジャリッと砂を踏みしめ、4人から遠ざかる。


雨は一気に勢いを増していき、街を灰色に包み込んだのだった。
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