裏ギフト
そう説明しているうちに、翔真は目を輝かせ始めた。


キラキラと、まるで純粋な子供のようにあたしを見ている。


そんな翔真には嫌な予感しかしなくて、あたしは一歩後ずさりをした。


「なによ……」


「僕も、そのギフトを見てみたい」


「はぁ!?」


翔真の言葉にあたしは思わず声が大きくなってしまう。


「本気なの?」


「もちろんだ。どんな人間が荷物を運んでいるのかも見て見たい」


「そんな事言われても……」


ギフトは送られて来たものを学校に持ってくれば見せることができるけど、それ以外はあたしにはどうしようもない。


そう思ったとき、翔真は思いついたように声を上げた。


「そうだ! 今日君の家に泊まったらダメかな?」


「泊まり!?」


あたしはまた大きな声を出してしまい、慌てて両手で口をふさいだ。


幸い、周囲に生徒の姿はなくてホッと胸をなでおろす。
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