裏ギフト
☆☆☆

そして翌日。


「おい、そろそろ起きろ」


そんな声がしてあたしは目を覚ました。


まだ重たい目を無理やり開けると目の前に翔真の顔があって、一瞬にして目は覚めた。


「今、何時?」


体を起こしてそう聞くと「朝の3時」と、言われた。


昨日布団に入ったのが11時30分だから、ほとんど眠れていない。


でも、ギフトは夜明け前に届くから丁度いい時間帯だ。


眠気でふらつきながらベッドを出ると、翔真があきれた顔を浮かべた。


「どうしてもっと早く寝ないんだよ」


「だって……」


一つ屋根の下に翔真がいると思うと、やっぱりなかなか寝付けなかったのだ。


だけど、そんな事を言うとまたバカにされそうだからやめておいた。


「君の部屋からポストが見えるんだろ?」


「うん、そう。こっちの窓だよ」
< 287 / 382 >

この作品をシェア

pagetop