裏ギフト
胴体
あたしたち2人はリビングに戻り、テーブルに置かれた箱を見ていた。


箱のふたはすでに開けられていて、中には透明ビニールに入った白いクッションがあった。


「これがギフト?」


「そう。その前に来たのがこれ」


そう言い、あたしは自室から持ってきた猫のシッポと耳を見せる。


「と、いうことはこれは猫の胴体ってことか?」


白い楕円形のクッションを見て翔真はすぐにそう言った。


「たぶん、そういうことだと思う」


「本物っぽいな……」


翔真は袋からクッションを取り出しその毛触りを確かめて呟く。


「リアルにできたぬいぐるみじゃなくて?」


「遠目から見れば作り物にも見えるけど、この袋の中、微かに獣の匂いが残ってる」


そう言われ、あたしは袋に鼻を近づけた。


けれどあたしにはよくわからなくて、首を傾げた。
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