裏ギフト
昼休みになると、お弁当を片手に教室を出た。


今日はどこで食べようか。


屋上か、グラウンドか。


翔真は珍しく教室で友達をお弁当を囲んでいたため、図書室にいく必要がないあたしはボンヤリと廊下を歩いていた。


そう思った時、窓の外で小雨が降り始めているのが見えた。


「雨……」


そう呟き、小さく舌打ちをする。


これでは外で食べる事ができない。


どこか開いている教室で食べようか。


それともやっぱり図書室に行くか。


そう思い周囲を見回す。


使われていない教室はいくつかあるものの、そこはやはり鍵がかけられて生徒が入る事ができないようだ。


「クソッ」


悪態づき、開かないドアを蹴飛ばす。


その時だった。


「一緒に食べる?」
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