裏ギフト
友達
教室にいる時、翔真はあたしに話かけてこなかった。


教室の外なら普通に会話をするのに、どうして?


そう聞きたかったけれど、翔真は翔真の考え方を持っているから、なかなか聞く事もできないまま、放課後になった。


初とつぐみはあたしの方を気にしていたけれど、昼間反撃しておいたこともあり、特別なにか仕掛けてくるような気配はなかった。


あたしはチラリと翔真の方へ視線を向ける。


一瞬目が合うけれど、すぐにそらされてしまう。


イジメを受けているあたしと仲良くすることは、デメリットにはならない。


そう言っていたくせに。


あたしはモヤモヤとした気分のまま、カバンを肩から下げた。


まぁいい。


翔真は秀才だから、それなりの理由があるんだろう。


結局そこに考えはいきつき、あたしは1人で教室を出たのだった。
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