裏ギフト
キッパリそう言うあたしに、翔真は諦めて体の向きをかえた。


その時だった。


「侑里~!」


懐かしい声が聞こえて来てあたしは振り向いた。


そこには手を振りながら走ってくるひなたの姿があった。


「ひなた!」


最近あまり連絡を入れていなかったため、あたしは目を丸くする。


「あれ、誰?」


別の高校の制服を着ているひなたに興味を持ったのか、翔真が立ち止まってあたしに聞いて来た。


「中学からの友達」


「へぇ……」


「侑里、今帰り?」


そう聞いてくるひなたの後ろから、空君がゆっくりと歩いてくる。


相変わらずのイケメンだ。


「うん、そうだよ」


「そっちの彼は?」


ひなたにそう言われ、あたしは翔真へと視線を向けた。
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