裏ギフト
初は相変わらずのデブだし、つぐみはあいかわらずのノッポ。


あたしとつるんでいた時からなにも変わらない。


「別に?」


あたしは首を傾げて返事をする。


すると、2人の後ろから結香が出て来た。


背が小さいから、隠れているとは思わなくてあたしは結香を見る。


「あたしに話があるのって、結香?」


そう聞くと、結香はビクッと肩を震わせて挙動不審にあたしを見た。


「あ……えっと……」


しどろもどろに言葉を選んでいる結香。


そんな結香を見てあたしはニヤリと笑う。


結香はまだ初とつぐみの味方についたわけじゃないんだと、わかったからだ。


「ちょっと2人とも、弱い者イジメはよくないよぉ?」


あたしは初とつぐみに向けてそう言った。


「はぁ?」


「イジメてたのは侑里でしょ!」


「そうかなぁ? だって見てよほら、結香はこんなに震えてるじゃん」
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