裏ギフト
☆☆☆

ひなたとも翔真ともうまく行かない。


結局あたしは1人で家にいた。


明日の朝にはギフトが届く。


久しぶりに1人でギフトを受け取ることになってしまい、あたしは肩を落とした。


思わず翔真に怒鳴ってしまったけれど、泊まりに来てもらえばよかったかもしれない。


そんな思いがよぎる。


「明日はきっと猫の頭が届くんだ」


そう呟くと、ゾクリと背筋が寒くなった。


猫の足の爪には血がついていた。


それを思い出すと、猫の顔がどんな形で送られてくるのか不安になる。


綺麗な姿ならまだ大丈夫だろう。


だけど、もし残酷に殺された形跡がそのまま残っていたとしたら……?


あたし1人でそれを見て、耐えられるだろうか?


グロテスクなものは得意だけれど、それに込められている悪意まで一緒に受け取る事になるのだ。
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