裏ギフト
そうだ。


翔真の言う通りだ。


ギフトを組み立てる事ができたかどうかなんて、見ていなきゃわからないことだ。


「犯人は家の中にいる。もしくは、この部屋には監視カメラが付けられている」


「監視カメラ……」


「そう。つまりな、君がこの部屋に招いた人物の中に犯人がいるかもしれないってことだ」


そ……んな……。


ここ数か月の間で部屋に入れたのは、初、つぐみ、翔真、ひなた、永遠。


その中で同じ学校じゃないのはひなた1人。


校内にいても怪しまれることがなく、あたしを突き落す事ができたのは、初、つぐみ、翔真、永遠の4人に絞られる。


「……翔真が犯人じゃないよね?」


「僕がそんな低能な事をすると思うか?」


フンッと鼻をならす翔真。


「そう……だよね……」


あたしはそう言いながらも、翔真を信じ切ることはできなかったのだった。
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