裏ギフト
「永遠君にも振られて奥田君にも振られて侑里かわいそぉ！」


「性格が悪いんだからしょうがないよね？」


「でもほら、暖はまだ侑里の事見てるから！！」


そう言い、ぎゃははは！　と声を上げて笑う２人。


暖が相手なんてありえない。


それを知っていて楽しんでいるのだ。


あたしはそんな２人を置いて席を立った。


そのまま真っ直ぐに翔真の席へ向かい、女子たちをかき分ける。


翔真はどんな彼女と付き合っているのかという質問責めに合っていたようで、うんざりした顔を浮かべていた。


「彼女がいるなんて聞いてないけど」


単刀直入なあたしの質問に、翔真は興味なさそうに目を向けて来た。


「言う必要、あった？」


冷たい口調に怒りを覚えるが、それを胸の奥へと押し込む。


「あたしの家に泊まりに来たりとか、したくせに？」


あたしがそう言うと、周囲から黄色い叫び声が上がった。


同時に「汚い」とか「不潔」という人をさげすむ言葉も聞こえてくる。
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