裏ギフト
真犯人
殺してしまった。


永遠を殺してしまった。


部屋に座り込んだまま、あたしはジッと永遠の死体を見つめていた。


あたしが殺した。


あたしが……。


それなのに、死体を見ているうちにどんどん興味が膨れ上がって行くのを感じていた。


人間の死体。


初めて見る、殺された死体。


永遠の血はまだ暖かく、カッターナイフを刺した場所はパックリと開き肉が見えている。


ゾクゾクと体を駆け巡る高揚感。


あたしはそっとその傷口に触れてみた。


グシュッと音がして血がにじむ。


永遠はもう痛がる事もないし、泣く事もない。


傷口に指を差し込むと、肉の感触がした。


ぶよぶよしていて、暖かくて柔らかい。


それは気が狂ってしまいそうなほどの快感だった。
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