裏ギフト
「ねぇ永遠……あたしどうかしてるんだよ……きっと、頭がおかしいんだよ」


永遠の死体を弄びながらあたしは涙を流した。


傷口を指で引き裂き、首の骨が見えると心が震えた。


「ごめんね、ごめんね永遠……」


しゃくりあげながら永遠の服を脱がせ、腹部にカッターナイフを突き刺した。


トプッと血があふれ出し、臓器があらわになる。


「あぁ……綺麗だね」


それは自分の心の声だと思った。


でも、違った。


顔を上げるとそこには黒づくめの男が立っていて、あたしは涙目のまま彼を見上げていた。


「今日は侑里ちゃんの誕生日だったね。素敵な物を持って来たんだけど、これならもういらなかったかな?」


その声には聞き覚えがあって、あの甘い香りがした。


男は真っ白な箱をあたしへ差し出す。


「ど……して……?」


「うん? お気に召さなかったかな?」


箱を受け取らないあたしに変わり、男が箱を開けた。


中にはバラバラになった子犬が一匹、横たわっていた。
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