裏ギフト
頷く空君にあたしはゾクゾクと体中に恐怖が駆け巡るのを感じていた。
空君はずっと屋根裏にいた。
そして、あたしをずっと見ていたのだ。
「ひなたは……それに気が付かなかったの?」
「ひなた? 気が付くわけないだろ」
空君は怪訝そうな顔を浮かべてそう言う。
「でも、ひなたは空君の彼女なんだから……」
「そんなの俺にとってはただのカモフラージュだ」
空君は悪びれもせず、そう言ってのけた。
異常な趣味を周囲に悟られないため、ひなたと付き合っていたようだ。
そうとわかると、あたしは一気に全身の力が抜けていくようだった。
母子家庭のあたしの家に出入りするのは鍵さえ手に入れてしまえば、簡単なものだったんだろう。
鍵をどこでどう入手したのかはわからないけれど、あたしと空君は何度も会って遊んでいる。
その間に鍵を抜き取り、短時間で合鍵を作ることもできたかもしれない。
そう、たとえばあの映画を観ている時。
周囲は真っ暗で、空君があたしのバッグをいじっていたとしても、あたしは気が付かない。
空君はずっと屋根裏にいた。
そして、あたしをずっと見ていたのだ。
「ひなたは……それに気が付かなかったの?」
「ひなた? 気が付くわけないだろ」
空君は怪訝そうな顔を浮かべてそう言う。
「でも、ひなたは空君の彼女なんだから……」
「そんなの俺にとってはただのカモフラージュだ」
空君は悪びれもせず、そう言ってのけた。
異常な趣味を周囲に悟られないため、ひなたと付き合っていたようだ。
そうとわかると、あたしは一気に全身の力が抜けていくようだった。
母子家庭のあたしの家に出入りするのは鍵さえ手に入れてしまえば、簡単なものだったんだろう。
鍵をどこでどう入手したのかはわからないけれど、あたしと空君は何度も会って遊んでいる。
その間に鍵を抜き取り、短時間で合鍵を作ることもできたかもしれない。
そう、たとえばあの映画を観ている時。
周囲は真っ暗で、空君があたしのバッグをいじっていたとしても、あたしは気が付かない。